「AirPods 高いなー」
「インナーイヤー型でコスパの良いイヤホンないかなぁ?」
「2台のデバイス間で切り替えて使いたいんだよなぁ」
そんな風に感じている方は、2023年7月7日発売の「SOUNDPEATS Air4」をチェックしてみてください♪
SOUNDPEATS Air4 は、AirPods と同じインナーイヤー型の完全ワイヤレスイヤホン。価格は「第2世代 AirPods」の半分以下の値段です。
専用のアプリを利用することで、自分好みの音に調整することも可能です。オーディオマニアでなければ、音質に不満を持つことはないでしょう。専用のアプリについては、またあとで紹介します。
2台のデバイスと同時接続できる「マルチポイント」にも対応しているので、iPhoneやiPadなどのApple製品はもちろん、Androidスマホ、Androidタブレット、PCなどと組み合わせて使用した場合に、接続先を簡単に切り替えられます。こちらの機能についても、あとで紹介します。
ちなみに、今回は以下のデバイスで実際に使用してレビューしております。どのデバイスでも快適に利用できました。
- iPhone 12 mini
- Mac(macOS Ventura)
- Google Pixel 7
- WIndows 10
それでは、さっそく、レビューしていきます♪
主な特徴
SOUNDPEATS Air4 の主な特徴は。以下のとおりです。
- 「Snapdragon Sound」対応で 高音質/低遅延/接続安定
- マルチポイント機能搭載
- アダプティブノイズキャンセリング
- 専用アプリ(EQ設定/ファームウェアアップグレードなど)
それでは、ひとつずつ、詳しく見ていきます。
「Snapdragon Sound」対応で 高音質/低遅延/接続安定
Snapdragon Sound に対応している端末とペアリングする事で、以下のようなことが可能です。
- 96kHz/24bit のハイレゾ品質の再生
- 44kHz/16bit のロスレス再生
- 接続の安定性向上
これらをスラスラと理解できる方は、イヤホンの技術に詳しい方だと思います。
わたしは、イヤホンの技術にあまり詳しくないので、これらを見た時はアタマの中が「?」だらけになりました。
わたしと同じように「?」になった方は、下を読み進めていただくと、すこーし、分かった気分になれると思います。あっ、詳しい方は、読み飛ばしてください。
(正確性は別にして、ざっくりと理解するのに役立つと思います)
- Snapdragon Sound とは?
-
クアルコム社のワイヤレスオーディオ関連技術をギュッとひとつにまとめた技術基盤。いろいろな技術をかき集めて「Snapdragon Sound」と名付けました。という感じですね。
ちなみに、Snapdragon Sound には「aptX Adaptive」や「aptX Lossless」と呼ばれるコーデックが含まれていて、これらが、オーディオの高音質/低遅延/接続安定性を支えています。
つまり、この Snapdragon Sound に対応した、「SOUNDPEATS Air4」は、高音質、低遅延、さらに接続が安定している。ということになります。
※これらの機能を利用するには、接続するデバイス側も「Snapdragon Sound」に対応している必要があります 。
- コーデックとは?
-
Bluetoothで送受信できるデータ量は多くありません。そのため、「スマホ」や「イヤホン」の間でやり取りする音声データ量は、なるべく小さくする必要があるのです。この送受信のデータ量を減らす技術(機能)がコーデックです。
- aptX Adaptive とは?
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96kHz/24bit という、ハイレゾ品質のデータ量を扱えるコーデック。Bluetoothの接続状況に応じて、送受信するデータ量を増減させることが可能。
通信状態が悪い時には、やり取りするデータ量を減らして安定性を優先させます。一方、通信状態が良い時には、送受信するデータ量を増やして音質を向上させることが可能。臨機応変なコーデックです。
- aptX Lossless とは?
-
44.1kHz/16bit のデータ量を扱えるコーデック。CD品質のデータ量(44.1kHz/16bit)が扱えるため、ロスレス再生が可能。
- ロスレスとは?
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ロスレスというのは「損失がない状態」のことを指します。
何を基準にして損失がないのかというと、CD品質のデータ量である44.1kHz/16bit が基準です。扱えるデータ量がCD品質以上であれば「損失がない」ということで、ロスレスと呼ばれるそうです。
Snapdragon Sound について、何となく分かったような感じになれたでしょうか?
オーディオ関連の技術用語は難しいですね。
Snapdragon Sound に対応している機種はまだ少ないようですが、今後スマホを購入するときは、こういった点もチェックしようと思います。せっかくなら、最新の技術を利用したいですからね。
なお、「Snapdragon Sound」に対応している端末を所有していないため、音についてのレビューは aptx/AAC/SBC での利用であることをご了承ください。
マルチポイント機能搭載
マルチポイント機能の有無は、使い勝手に大きく関わってくるので、とても重要です。
マルチポイント機能というのは「イヤホン」と「複数の端末(スマホ/PCなど)」を同時接続するための機能。
例えば、SOUNDPEATS Air4 を「スマホ」と「PC」の2台に同時接続すると、次のようなことができます。
スマホで音楽を再生している最中にPCに着信があった場合、自動的に接続先がPCに切り替わり通話ができる。
逆のパターンでもOKです。PCで音楽再生中にスマホに着信があると、スマホに接続が切り替わり、そのまま通話することができます。
ややこしいのは、同時接続はできても同時再生はできないということ。
同時接続中のどちらかで再生をすると、操作した方と接続され、そちらからの音が再生される。といった感じです。
同時接続というより、同時待機と言った方がしっくりくるかもしれません。
再生するデバイスを切り替えるには、再生したい側で再生操作をするだけです。
再生したいデバイス側で音楽や動画を再生すれば、もう一方は自動停止します。わざわざ停止する必要はありません。便利です。
アダプティブノイズキャンセリング
周囲の騒音にあわせてノイズキャンセルのレベルを自動調整してくれる機能。
インナーイヤー型で「ノイズキャンセリング機能が付いているイヤホン」があることを知りませんでした。
結論から言うと、ノイズキャンセルについては、期待しすぎない方が良いです。わたしの耳と相性が悪いのかもしれませんが、大きな効果は感じられませんでした。
普段、Google Pixel 7 を利用していることもあり、これまで
- Google Pixel Buds A-Series
- Google Pixel Buds Pro
といった、Google のイヤホンを試してきました。
ノイズキャンセルの能力でいうと、Google Pixel Buds Pro はもちろん、ノイズキャンセル機能の無いGoogle Pixel Buds A-Series にも及びませんでした…
とは言っても、まったく効果がない。という訳ではありません。
ノイズキャンセルをONにすると、OFFにしているときと比べ「ベース」「ボーカル」の音がクッキリとして聴きやすくなります。また、音質そのものも、ノイズキャンセルを有効にしているときの方が、個人的に好みです。
インナーイヤー型のノイズキャンセルというのは、技術的に難しいのかもしれませんが、今後のアップデートに期待しています♪
専用アプリ(EQ設定/ファームウェアアップグレードなど)
専用アプリ「SOUNDPEATS」では、以下のことができます。
- 左右のイヤホンのバッテーリー残量チェック
- 音量調整
- EQ設定(アダプティブイコライザー/プリセット/手動)
- ノイズキャンセリング切替
- ゲームモード切替
- タッチキーの無効化
- ファームウェアアップグレード
ここでは「EQ設定」と「ファームウェアアップグレード」について触れたいと思います。
EQ設定
EQ設定では、
- マニュアル設定(手動設定)
- プリセット(選択設定)
- アダプティブイコライザー(自動設定)
の3つから設定できます。
アダプティブイコライザーは自動でEQの設定を行ってくれる機能です。これを選択すると、聴覚テストがはじまります。テスト完了後、その結果を元にEQが自動調整されます。好みの音になるかは別として、聞き取りやすくなるように自動調整してくれます。
なお、マニュアル設定、またはプリセットから選択する場合、下の画像の赤枠部分をピンポイントでタップしないと反応しないので注意してください。いくらタップしても設定画面に進まなくて、地味にハマりました…。
ファームウェアアップグレード
本体のファームウェアをアップグレードするには、「SOUNDPEATSアプリ」が必須です。最新バージョンでは、不具合修正や機能改善が反映されているはずなので、イヤホンの初期設定が終わったら、アプリをインストールして確認してみてください。
内容物
- イヤホン本体
- 充電ケース
- Type-C充電ケーブル(Type-A / Type-C)
- 取扱説明書
- SOUNDPEATSアプリの説明書
これら5点が同梱されています。
外観
ケースの表面はつや消しでサラサラしています。指紋は付きにくいですが脂は目立つので、気になる方はケースの利用をおすすめします。
充電端子はUSB-C。
次はイヤホン本体の外観をチェック。イヤホンの側面はつや消しブラックで、耳に触れる内側は光沢感のあるデザインです。落ち着いたデザインで個人的には好きです。
本体・ケースは、どちらも軽いです。イヤホン片側で4グラム。ケースは本体のみで31グラム。
装着感
装着感はとても良いです。イヤホン本体が軽く、耳にちょこんと掛けるだけなので、長時間の使用でも疲れません。
音楽を聴くのはもちろん、動画の視聴/ビデオ会議/音声通話なども快適です♪
フィット感もいいので、いまのところ、耳から外れて落とすようなこともありません。
使用感
マルチポイント
マルチポイントの切り替え動作はスムーズでサクサク♪
下の3つの環境で試してみましたが、どの組み合わせも快適でした。
- Google Pixel 7 × WIndows 10
- iPhone 12 mini × Mac(macOS Ventura)
- iPhone 12 mini × Google Pixel 7
通話時の音質
通話時の音質チェックをしました。
(テスト環境は比較的静かな室内です)
イヤホンの音質
「イヤホンから聞こえる相手の音声」は聞き取りやすかったです。
マイクの音質
「Bluetoothマイクで話している感じ。可もなく負荷もなく、まぁ普通」という相手からの評価でした。
cVcノイズキャンセリング搭載
SOUNDPEATS Air4 には「cVcノイズキャンセリング機能」が搭載されているため、通話時に、自分側のノイズを除去することができます。
イヤホンの片側に3つのマイク(計6つのマイク)が搭載されていて、これらを使用してノイズを除去するようです。
まだ「騒がしい環境」で試せていませんが、こういった機能があるのは嬉しいですね。
音楽や動画
次の4つのデバイスで音楽・動画を再生してみました。
- iPhone 12 mini
- Google Pixel 7
- Windows 10
- Mac(macOS Ventura)
Macだけ、約1時間の再生で、2度ほど「プツ」というような音がしましたが、大きな問題はなく快適です。
ノイズキャンセリング
いくつかの環境で試してみましたが、いまのところ、ノイキャンが有効に効く環境が見つからず…
ノイズキャンセリング目的で選ぶと、残念な気持ちになるかもしれません。
(わたしの耳に合わないだけで、相性の言い方は効果を感じるのかもしれません)
操作性
タッチセンサーの感度が良すぎる!?
ケースから取り出して装着するタイミング、もしくは装着中、イヤホンの位置を調整しようとするとタッチセンサーが反応してしまうことがよくあります。慣れの問題なのか、タッチセンサーの感度が良すぎるのか、この点については、もう少し様子を見る必要がありそうです。
誤操作で怖いのが「いつの間にかリダイヤルしてしまうこと」なのですが、リダイヤルの機能は付いていないので、とりあえず安心しました。
タッチ操作でできること
イヤホンのタッチパネルで以下の操作ができます。
電源コントロール
電源オン | 1.5秒長押し |
電源オフ | 10秒長押し |
再生コントロール
再生/一時停止 | 素早く2回タップ |
音量アップ | 右イヤホンを1回タップ |
音量ダウン | 左イヤホンを1回タップ |
曲送り | 右イヤホン1.5秒長押し |
通話コントロール
電話を受ける/切る | 左右どちらかのイヤホンを2回タップ |
着信拒否 | 着信中、左右どちらかのイヤホンを1.5秒長押し |
通話切替 | 通話中、左右どちらかのイヤホンを2秒長押し |
その他
ノイズキャンセルモード切替 | 左イヤホンを1.5秒長押し |
ゲームモード切替 | 左イヤホンを3回タップ |
端末の音声アシスタント起動 | 右イヤホンを3回タップ |
「曲戻し」のコントロールが無いので、同じ曲をもう一度聴きたいときには困るかも…
スペック
SOUNDPEATS Air4 のスペック表を載せておきます。
タイプ | ワイヤレス |
形式 | インナーイヤー型 |
本体操作 | タッチ |
ドライバー方式 | 13mmダイナミックドライバー |
再生周波数帯域 | 20Hz—20KHz |
対応コーデック | aptX Lossless/aptx adaptive/aptx/AAC/SBC |
Bluetoothチップ | QCC3071 |
Bluetoothバージョン | Bluetooth5.3 |
最大持続時間(単体) | 6.5時間 |
最大持続時間(本体) | 26時間 |
重量 (単体) | 4g |
重量 (本体) | 38g |
サイズ (単体) | 18.3*19.1*34.4mm |
サイズ (本体) | 53.5*24*58mm |
充電時間 (単体) | <1.5時間 |
充電時間 (本体) | <2時間 |
充電コネクタ | USB Type-C |
ゲームモード | 対応(88ms 低遅延) |
アクティブノイズキャンセリング(ANC) | 対応 |
通話ノイズリダクション | 対応 |
マルチポイント | 対応 |
専用アプリ | 対応 |
防水性能 | IPX4 |
使ってみて:良いところ/残念なところ
良いところ
- コスパが良い
- 2台の端末間を簡単に切り替えられるマルチポイント機能
- 長時間の使用でも疲れない付け心地
- アプリで簡単にEQの設定ができる
- ノイズキャンセルを有効にすると「ベース」「ボーカル」がクッキリ聞こえる
- ノイズキャンセル有効時の音質が好き
- Snapdragon Soundに対応している
残念なところ
- ノイズキャンセルの効果を感じにくい
- 意図せずタッチセンサーが反応してしまうことがある
- 無線充電に対応していない
- Snapdragon Sound に対応している機種が少ない
残念なところを4つ挙げましたが、おそらく、ノイズキャンセリング以外について、大きな不満にはならないと思います。
ノイズキャンセリング機能を重視している方は、インナーイヤー型にこだわりがなければ、他のイヤホンを選んだ方が良いと思います。
一方で、
「外音はある程度聞こえる方がいい」
「イヤホンの使用環境は静かな場所がメイン」
「コスパを重視している」
「イヤホンを長時間使用する」
という方は、SOUNDPEATS Air4 がハマると思います。
長時間の使用でも耳が痛くならない「付け心地の良さ」
アプリで簡単に「好みの音に調整できる便利さ」
サクサク、スムーズに「2台の端末間を切り替えられる快適性」
1万円以下で購入できる「コスパの良さ」
これらを求めている方は、ぜひチェックしてみてください♪
補足
以下の内容について補足します。
- 絶縁シールがない?
- ゲームモードは、どのデバイス/どのコーデックでも有効?
- ペアリング方法がわからない?
- マルチポイントの設定方法がわからない?
絶縁シールがない?
同梱されている説明書の「ペアリング」の解説には、以下のように書かれています。
充電ケースを開け、両方のイヤホンを取り出し、イヤホンの絶縁シールを剥がしてください。
取扱説明書の「ペアリング」より
目視ではシールが貼ってあるようには見えなかったため、セロハンテープで剥がそうとしましたが、シールらしきものは確認できず…
「提供いただいたサンプル品」と「製品」とで何か違いがあるのか、念のためメーカーの方に問い合わせて確認しました。
以下が回答です。
現在、製品は絶縁シールを廃止しており、取扱説明書はこれに伴い更新されます。
メーカーの方から頂いた回答
※回答内容を記載する許可をいただいております。
ゲームモードは、どのデバイス/どのコーデックでも有効?
これも、不明だったので確認しました。
以下が回答です。
ゲームモードはどのデバイスでも利用可能です。
メーカーの方から頂いた回答
どのデバイスでも利用可能とのことです。
※回答内容を記載する許可をいただいております。
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